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【ZERBINO新宿　大西千波　スタッフブログ】

 

皆様こんにちは！

ZERBINO新宿店の大西です。

 

ZERBINOでは礼服のオーダーも承っています！

慶事専用、弔辞専用として使える略礼服はもちろん、

タキシードのような本格的な使用も出来ます。

 

元々礼服は、正礼装、準礼装と分けられていますが、

最近は略礼服と言われるブラックスーツでも全く問題がありません。

TPOによってそれぞれ使い分けて頂くだけで大丈夫です。

ただ、略礼服を仕立てるにあたって注意して頂きたいポイントがございます。

実は、慶事用と弔辞用では細かい仕様が若干変わります。

 

まず【AMFステッチ】。

基本ZERBINOでは標準でお付けさせて頂いていますが

その理由の一つとして、型崩れ防止になるという理由があります。

ただ、このステッチが“飾り”とみなされるので

慶事用の場合はステッチ無しが基本となります。

 

次に【ベント】

こちらも基本仕様としてはサイドベンツにしていますが

そもそもサイドベンツが、ポロなど馬に乗って行う

スポーツ競技から生まれたとされているので

比較的カジュアルな印象になるため、礼服には適していません。

一般的にはノーベントが最もフォーマルとされていますが、

既製品の略礼服は動きやすさを兼ね備えるため

センターベントになっている物もあります。

 

最後に【裾口の仕様】です。

こちらも基本仕様のダブルとは異なり、

シングル、もしくはモーニングカットが標準になります。

 

ただ、こちらは必ずそうでなければいけないというわけでもありません。

大切なのは、正しい仕様を把握していることです。

正直、弔辞用、慶事用で分けて礼服を持っている方は少ないです。

どっちにも兼用で使える略礼服として着るのであれば

どっちよりのデザインにして略礼服を仕立てるかということになります。

 

現に、AMFステッチはスーツの構造上、

形を綺麗に保つために必要な物でもあるので

絶対に入れたい！という方もいれば

周囲の人は正しいフォーマルウェアの着方も知らないから

サイドベンツで良いよ！という方もいます。

大人の常識として抑えとくべき情報がありながら

自分はどんな略礼服を仕立てるのが最適なのか、

じっくり考えて頂くといいかもしれませんね！

是非スタッフにもご相談してください＾＾

 

ちなみに、私が写真で着ているスーツは弔辞用のスーツです。

それでも仕様はAMFステッチ有り、サイドベンツ、袖本切羽、マニカカミーチャで

裾はモーニングカットのワンクッションになっています。

主に慶事用として使っています。

特に慶事用スーツはかなり自由度が高くなっているので

私のような仕様でも問題ないと思います。

 

ただ、私の場合は弔辞用のスーツも持っているので、使い分けています。

普段のスーツと仕様の違いもありますが、

後は寸法も少し大きめに仕立てるのもポイントです。

 

上着のデザインはシングルでもダブルでもOKなので

お好みで選択してみてください＾＾

 

簡単に慶事用、弔辞用でまとめると、以下になるのでご参考にして下さい。

 

【慶事用】

・AMFステッチ有でも良い

・サイドベンツ、センターベントでも可。もちろんノーベントでも良い

・裾口はダブルでもシングルでも可

 

【弔辞用】

・AMFステッチ無し

・ノーベント

・裾口シングル

 

さらに言えば、礼服用の生地は様々な種類があります。

生地の薄さもそうですが、黒の濃さが違います。

一応全て礼服用の“黒”になりますが、

1番下の生地の方が、より漆黒になります。

糸は元々全て白色になっているのですが、

それを黒に染色して礼服が出来上がります。

染具合によって写真のような色の差が出るのですが

漆黒になればなるだけ生地の価格も上がりますので

是非礼服をご検討の方は見比べてください。