【ZERBINO新宿店 石井Blog】
ZERBINO新宿店の石井です。
以前、同じようなタイトルでナポレナを紹介致しましたが、
今回は英国の伝統的なブランド、テーラー&ロッジのご紹介。
TAYLOR&LODGE GOLDEN BALE
CL¥69,000+TAX
LL¥109,000+TAX
またもや腰を抜かす人がいるのではないでしょうか…。
ZEBRINOの仕立てレベルでこの価格です。
(こちらは光にあてなくてもわかるくらいのシャドーチェックです)
国内外問わず、本格的なビスポークテーラーで好まれるテーラー&ロッジ、
中でもラムズゴールデンベイルシリーズと言えば、紡績会社である「ジョセフ・ラム」がテーラー&ロッジにのみ供給する、非常に高品質な毛糸を使用して織られた生地です。
恐らくビスポークで30-50万、パターンオーダーでも20万は平気でするでしょう。そしてその値段に対して全く疑問を抱かない品質です。
(英国らしいチャコールグレーの生地、太いストライプが目を引きます。)
蘊蓄は調べると結構出てきます。
他社さんの記事を真似したように見えてしまいますので、ここでは背景は詳しく語りません。
これらの生地は決してセンセーショナルな特徴や色柄等はございません。
しいて言えば「究極の普通生地」
正直売場で置いていても、私たちがご案内しない限り、スルーされそうな生地です。
では何が良いのか。これは着た人にしか分かりません。
私も今年の春夏に作成しましたが、モヘヤ混紡でありながら柔らな着心地、それは「伸びる」系の着心地の良さではなく、「肌に馴染む」といった方が適当でしょう。
(先程ご紹介したものよりも少し濃いグレーです。石井のお気に入りはこちら。)
生地単体で触ると分かることは、艶を出しすぎず、空気を含んだ様な風合い。
これはナポレナとも通ずるところですね。一見普通の生地でも、触れると滑り落ちそうな柔らかさを感じさせます。それは脆く、薄く作っているからではなく、生地を構成する毛糸が原因だと思われます。最高級の生地とは、分かりやすい高級感よりも、こういった生地を指すのだと最近分かってきました。
(非常に分かりにくいですが、シャドーのウィンドーペインです。目を凝らさないとわからい位なので、紺系でお探しの方はこちらがおすすめです。)
価値を分かってくださりそうな方にはどうしても積極的にご提案したくなってしまいます。
こういった出物の生地は基本的に無地や、大人しい柄は入荷しません。何故なら特価で卸す必要が無いからです。これは生地屋さん側の事情ですね。
もちろんラグジュアリーラインでのお仕立てをオススメします。
というか私がご対応させて頂く方で、
ゴールデンベイルを仕立てようとしている方、ラグジュアリーライン以上で仕立てない場合は…。
止めます。
一部の方にはお叱りを受けるかもしれませんが、そりゃそうです。
カスタムラインも良い仕立てというのは重々承知の上で。
自分が手塩にかけた娘が嫁ぐ際、少しでもいいところに行ってもらいたいというのは親心ですよね。
せっかくこの値段ですから、ハイグレードな仕立てで、より良いものにして下さい。
それでも絶対カスタムラインで仕立てるんだ!という方、石井がいない時か、もしくは石井と戦う覚悟でご来店下さい。
以上石井でした。
ご覧になるだけでも構いませんので、是非店頭にてご確認下さい。
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