【ZERBINO銀座店 小椋 Blog】
ZERBINO Blogをご覧のみなさま、こんにちは。
銀座店の小椋です。
三角チョコパイのCMを口ずさむ季節がやって参りました。
それは寒くなった合図です。
秋冬の生地はどうも魅力的なものが多く、毎日生地を見ていても飽きないほどです。
スタッフ同士で来年のAWは何を仕立てようかよく話し合います。｢あーでもない、こーでもない｣と生地を目の前に議論を広げる時間はなんとも楽しい時間です。
そんな来年のAWに向け準備万端で用意周到な私が心に決めたシリーズを本日はご紹介いたします。
御幸毛織 – Napolena –
Luxury Line ￥169,000-(￥185,900-)
Cashmere 100％
何度もZERBINO Blogに登場している世界に誇る御幸毛織のナポレナですが、
ナポレナの中でもスパンカシミヤと呼ばれる、それはそれは上品なシリーズです。
密に織り込まれたカシミヤ100％の生地は、滑らかにもほどがあるタッチで、分かりやすく上品なツヤを放ちます。
良い服地は良い水から生まれると以前尾州に訪れたときに聞いたことがありました。
名水の産地’’四日市市’’に御幸毛織は洗いと仕上げの工場を構えているのですが、
既に十分に質のいい軟水を更に軟水化しているそうです。
そうすることで洗いにかける際に用いる石鹸への洗浄力を強めるわけです。
しかも御幸毛織は頑固に天然石鹸にこだわりがございます。
天然石鹸で丁寧にじっくりを織り上げられ、仕立て上がりは立体的で柔らかく着る人を包み込みます。
合成石鹸では決して引き出せない風合いが故に天然石鹸にこだわるのだそう。
天然石鹸はダマになりやすいそうで最新の注意が必須になります。泡切れの良い合成石鹸よりも洗い流しに倍以上水を必要とするそうで…コスパやタイパという言葉が流行るご時世に、物づくりにこだわり続ける御幸毛織の熱量が存分に伝わってきます。
ナポレナの生地は工場の中で台車に乗せられて運ばれるのですが、
その台車には必ず｢ナポレナ反のため取り扱い注意｣と張り紙がこれでもかと貼られているそうです。
それは御幸毛織のフラッグシップモデルを大切に扱おうという気概の表れだと思えます。
上記に述べたとおり昨今の時代に逆行しているようなこちらの生地、素敵だと思うんです。
手間暇かかった服地をぜひ手に取ってみてください。
価格以上の価値がそこにはございます。
以上、ZERBINO銀座店の小椋でした。
関連記事｢スパンカシミヤ、ご存知でしょうか。日本の物作りの良さが全て詰まっています。｣
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