【ZERBINO銀座店Blog】
みなさまこんにちは。
ZERBINO銀座店の田上です。
本日ご紹介する生地はこちらです。
御幸毛織 MIYUKIKEORI ミユキケオリ
MIYUKITEX ミユキテックス
WOOL 100％
生地品番 82-108
Custom Line ￥58,300 in tax
Luxury Line ￥114,400 in tax
かつては日本のオーダーメイド・スーツのマーケットで圧倒的な
人気と信頼を得ていた御幸毛織（ミユキケオリ）です。
大同毛織（現ダイドーリミテッド）と長大毛織とともに
日本の三大毛織物メーカーと言われていましたが、その中でも
頭一つ以上抜けていた気がします。
百貨店もテーラーも量販店でも品揃えとしてなくてはならない存在でした。
私も生地の業界に入ってから長年、とてもお世話になったメーカーです。
生地の問屋（羅紗屋 ラシャヤ）では、得意先から生地の注文が入ると
倉庫にストックしている反物から注文分をハサミでカットするのですが
当時よく上司や先輩が『ミユキの生地は切り心地が違う』と言っていました。
確かに、ハサミから伝わってくる感触が一味違った記憶があります。
上質な原料から作られた糸を使い、しっかりとした打ち込まれて織られた
生地にしかない感触だったのでしょうね。
今回の生地ですが、耳文字の表示はWOOL 100%となっていますが
いさぎ良さを感じるシンプルな耳文字です。
2/60~2/70くらいの双糸をタテヨコに使っている平織ですので
春夏物の素材としては定番中の定番的な品質になりますね。
スーパー０００やエクストラファイン～とかの表記はされていませんが
良質な羊毛を使用していることは間違いないでしょう。
この生地の耳文字の入れ方にも注目してほしいのですが
生地本体に直接文字が織り込まれているのが分かると思います。
これとは違う耳文字の入れ方として、生地本体の上に別の糸を使って
帯と呼ばれている土台を作り、その上に文字を重ねていきます。
前者を『落とし込み』といい、後者を『帯付き』といいます。
下の画像が『帯付き』の耳文字です。
同じくらいの番手の糸を使って同じ平織で織られた生地なのですが
見た目の高級感がかなり違うと思いませんか。
インポート生地（生地業界では舶来なんていいますよ）によくあるタイプです。
比較すると『落とし込み』の方がチープに見えますよね。
ただ、生地本体にとっては高級感のある『帯付き』の方が悪い影響を与える
可能性があるんです。
帯があることによって、織りや整理の過程で生地本体と耳文字の部分で
収縮率や厚さが違うため地の目曲がり（ヨコ糸がタテ糸に対して
垂直にならない）が起きたり、反物に巻いたときにねじれが起きたりする
場合があります。
まあ、そのへんは各メーカーの技術者の方が上手く調整して生産するので
ほとんど問題はないのですが、たまに『帯付き』の耳が原因と思われる
トラブルもあったりします。
お客様にお作りするスーツ等にはまったく影響がないように
対応していますのでご安心ください。
そういえば、ゼニアも『落とし込み』の耳文字を使っていますよね。
イタリアと日本のトップメーカーが『落とし込み』を採用しているあたり
何かを感じませんか？
今回の生地ですが、ミディアムグレイのグラウンドに５mmピッチの
ホワイトとブルーのオルタネイトストライプです。
昔からある定番といってもいいデザインですが、とても涼しげな
春夏シーズンにピッタリの生地ですよ。
御幸毛織ならではの品質は安定感抜群です。
一度ご覧になりませんか。
ZERBINO銀座店 田上
関連記事
『キングサイズのお客さまにも朗報です！』
*******************************************************
お問い合わせなどお気軽にご連絡ください。
パソコンでの対応となりますので
返答にお時間をいただく場合がございます。
お急ぎの場合はお電話いただければ対応いたします。
ID : @qfo7587s
■ZERBINO TOP
URL: https://www.zerbino.info/
■ZERBINO Gallery
URL: https://www.zerbino.info/gallery/suit
■ZERBINO Item & Price
URL：https://www.zerbino.info/item/
URL：https://www.instagram.com/zerbino_fundress/
*******************************************************
